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斎藤はどこへ行った

大衆大学へっぽこ心理学部にわか心理学科専攻のJD

のぼうの城で上地雄輔という怪物を見た

あえてSMAPではなく、その裏で放送されていた『のぼうの城』について書きます。てか、石田三成を演じていた上地雄輔に戦慄したことについて書きます。

 

 

まず簡単なストーリーのあらまし

豊臣秀吉が天下統一目前

→最後に関東の北条氏攻め落とすぞ

◉天下の豊臣氏vs北条氏とその子分領主たちの構図が出来上がる。決戦の地は小田原城。子分の大将たちはみんな小田原へ駆り出される。

北条氏の子分の城の一つ(野村萬斎一族の城:忍城in埼玉)の討伐を任されたブンシャカ

→やっべ!チャンス来たわ!親方様みたいに俺もカッコよく憧れてた水攻めでガンバンベーしたいわ!

◉しかし、(萬斎一族の当主:古畑任三郎の西園寺くん)は多勢(豊臣2万)に無勢(萬斎500)と判断。小田原行くふりしてこっそり豊臣に下り開城の意思を伝える=北条裏切る

◉その旨聞いたお留守番役萬斎「やっぱ無理だよねーわかるわー」と一旦は開城を受け入れる。酒盛りして三成待つ。

◉しかしその降参に対し

 

「もっと熱くなれよ!」気に食わなかった上地雄輔が使者を使ってわざと萬斎を怒らせる!

(萬斎といい感じの姫寄越せと言われ、萬斎ガンおこ)

 

→怒った萬斎、無謀にも開戦宣言

 

とまあ。なんやかんやありつつも結局は多勢に無勢どー戦ってくの?っていうのがこの話の大きな骨格となります。 すごい既視感!ってわけでストーリーの基本プロットは単純で、古今東西使い古された日本人大好き下克上物語なわけです。

 

んで、この作品、

野村萬斎さん面白い〜変だけど愛されるキャラクターを熱演してる〜

とかいうのが主な感想だと思います。ですが、私的には

 

「え?なんであんな奴が人気者なの?」

としか思えなかった。なおかつ

 

「え?そこでキレちゃう?そこは譲っちゃう?そこは怒らないの?そこは許すの?」

 

っていう????な言動が彼には多すぎて…

なんかさ、一貫性がないんですよね、萬斎。だってさっきまで「豊臣とか無理だよね〜」とかいった次のシーンで姫とられるって聞いて「戦いまする」とか言っちゃうし。

開戦前、領内の者たち鼓舞しようとお立ち台に上がって「みんな〜(開戦することになって)ごめ〜ん!」ってテヘペロしたかと思えば、今さっき息を引き取った父親(平泉成)のこと思い出してぐだぐだ泣き姿(でも泣いてはいないの、変な顔してるだけ)晒し。

たかと思えば、領民の「がんばれ〜」って掛け声に秒で笑顔になったり。

 

え?気分の切り替えと意思決定の切り替え早すぎじゃね?怖いんだけど?

っていう感じでまるで共感も愛着もわかないキャラクターでした。のぼう様。

 

 

それに引きかえ、ブンシャカ様いや三成さんはね全然違いました。

なんかね、彼は彼で正直バカなんですけど、バカなりに真っ直ぐだし一貫性があるんですよ。萬斎にある意味不明さとか????なところがないんです。狂気がないんです。

 

映画の冒頭、秀吉が鬼アツい敵相手に壮大な水攻めかまして豪快に破るってのを三成が見てて「わー最高にカッケー」っていうシーンがあります。

この「カッケーーー」こそ、三成の根幹にある一貫性なんですよ。おそらく彼の一貫した軸は単純明解。

 

アツーい男と、アツーい戦して、最終的には自分の圧倒的力を行使して水攻めしてカッケー錦飾る

 

ほら、もうビックリするくらい単純。

でも、だから、この「カッケー」があるお陰でこのお話って成り立ってると言っても過言ではないと思うんです。

 

 

だってねえ。2万対500ですよ。普通に考えたらね、そんなの秒で勝敗がでるに決まってるじゃないですか。お話なんて、小説なんて、映画なんて作る余地もなくあっけなく終わる雑魚戦になるに決まってるじゃないですか。でも、現に映画がここに存在して、多勢に無勢が健闘するというスペクタクルな話が成立するのは何故か。

金と力にかこつけて汚い手使って、小国のでくのぼう萬斎を捻りつぶすことなんていくらでもできるはずなのに、三成はそれをしないからです。じゃあ、なぜそれをしないのか、それは「カッケー」じゃないからです。

 

「カッケー」に踊らされ、萬斎に翻弄される実直水攻めバカな石田三成。映画の中盤で、三成に与えられたそのキャラクター性に気がついた時、

 

私は戦慄しました。

 

 

これ、上地雄輔氏のイメージそのままやないかーーーい!!!!!

 

 

まんますぎですよね。適任にもほどがあります。

 

なんか彼に対する批判も聞いた気がしましたが、ちゃんと台詞言えてたし、ヒゲにあってたし、鎧兜似合ってたし、よくないですか?私は上地雄輔石田三成、とても好ましいと思いました。